Cases

CASE 023次元起工測量及び出来形計測業務

協力:株式会社安田測量 様

安田測量様が受託した、茨城県結城市の一級河川、鬼怒川でのICT工事「3次元起工測量及び出来形計測の業務」は、2015年の「関東・東北豪雨」で溢水した同地区での『鬼怒川緊急対策プロジェクト』の一環で、工事概要としては、工事延長約200m、盛土量約3万㎥の築堤工事でした。この業務にKKC-3Dが導入され、省人化に大いに貢献しています。


現場状況(工事前)

従来の取り組み

従来手法では、発注者から提供される測量図面の確認 として、現場状況をレベルやTS等の専用の測量機器を用いて、横断図であれば1本、1本検測しますが、面積が広大な場合にはそれに応じて人工がかかる作業でした。また、建設業界の人員不足が叫ばれる中、現場の計測用人員の確保は難しいのが地方の建設業の現状といえます。


現場状況(工事前)

UAVを活用したi-Construction

工事を担当した安田測量様は、公共事業で委託される測量・設計業務を主に行ってきたため、建設業者の方と協力して工事起工測量等を行った経験は少なかったのですが、新しいチャレンジとして、これまでの航空測量の知見が活かせる3次元起工測量等にも業務範囲を拡大されています。その解決策が国土交通省が推進するi-Constructionであり、起工測量は、UAVを用いた写真測量を行う等、省人化が進められています。実際に今回の事例でも、4割程度の省人化が図られました。


3次元モデル(工事前)


3次元モデル(工事後)

地方建設業者のi-Construction推進を支援

I-Constructionを行う上でのハードルとして、専用資機材の導入コストがありますが、KKC-3Dを用いることで、写真測量用の高性能なパソコンや写真測量ソフトを購入せずに済むため、とりわけ地域の建設業・測量業者にとってはi-Constructionへの参入障壁が低くなります。
もう一つのハードルとして、地方においては航空測量の専門知識を有する人材の育成・確保の困難さがあります。航空測量の業務は、地上測量に比べて発注量が非常に少なく、地元の測量業者では経験が乏しいのが現状です。そのため、安田測量様でもUAV測量を行うに当たり、社外研修として国際航業が開催する3次元計測スクールに参加され、知見を深めていかれました。
「航空測量の実績がある国際航業のスクールだからこそできる実務に即した内容で、講習後は安心して業務に取り組めた。また、実務を行う上でも不明点はKKC-3Dのサポートサービスで解消できるので有難い。さらに、KKC-3DクラウドのExpertプランでは公共測量マニュアルに準拠した精度管理表も作成されるため、顧客にも自信をもって成果を納入することが出来た」とのお話を頂いています。

ご利用者様の声

現場作業や新規事業の開拓に集中できます

将来の活用について
i-Constructionは今後、急速に発展していくものと思われます。 しかし現状では建設業界がUAV測量にまで対応しきれていないのが正直なところです。 今後も当社は建設業者の方と協力し、i-Construction業務に係るUAV測量に取り組んでいくつもりです。
また、これまで地上測量で行ってきた測量業務の一部は、UAV測量に置き換わっていくと予想され、当社も積極的に取り組んでいく予定です。 今後もUAV測量の活用範囲は広がっていくと思われますが、その様な社会情勢の中、写真測量の処理を専門家である国際航業にお任せし、当社がUAV計測等の現場作業や新規事業の開拓に集中できる環境はとてもありがたいと感じています。
情報処理技術は日進月歩で発展するにつれ、パソコンの処理能力も飛躍的に向上しています。それに合わせてクラウド環境も更新していただき、処理速度向上を図っていただけることを期待しています。

株式会社 安田測量様
栃木県に本社を置く、創立約40年の測量会社。 これまでは官公庁が発注する測量・設計業務を主に行ってきたが、i-Constructionを契機に建設現場での起工測量等にも取り組んでいる。 近年は特にUAVの活用に力を入れ、i-Constructionだけでなく、災害調査や点検業務、新しい計測技術の開発などに取り組んでいる。

株式会社 安田測量
本社: 栃木県鹿沼市栃窪1164ー17
電話: 0289-64-6473、FAX: 0289-64-6689

※撮影データ・利用事例等は、株式会社 安田測量様にご協力いただきました。

まずはお気軽にご相談ください